大学教育・学生支援推進事業

平成21年度 文部科学省の大学教育・大学支援推進事業「【テーマA】大学教育推進プログラム(GP)」、「【テーマB】学生支援推進プログラム」に、湘北短期大学の取組みが選定されました。

「大学教育・学生支援推進事業」とは

平成21年度から実施された、文部科学省の「大学教育・学生支援推進事業」は、各大学・短期大学・高等専門学校から申請された、各大学等における学士力の確保や教育力向上のための取組の中から、達成目標を明確にした効果が見込まれる取組を選定し、広く社会に情報提供するとともに、重点的な財政支援を行うことにより、我が国の高等教育の質保証の強化に資することを目的としています。【テーマA】大学教育推進プログラム(大学における教育の質保証の取組の高度化=GP)と【テーマB】学生支援推進プログラム(平成21年度は、主に就職支援を中心とした有効な取組)に分かれています。

大学教育改革の優れた取組み(GP=Good Practice)に位置づけられる【テーマA】には、平成21年度は、全国の国公私立大学・短期大学から申請された649件(うち短期大学68件)の中から、書類審査・ヒアリングを経て、96件(うち短期大学11件)が選定されました。

【平成21年度選定】現代型社会人育成を俯瞰する入学前教育構築
【テーマA】大学教育推進プログラム(GP)

プログラム概要

湘北短期大学の教育理念である「社会に出て本当に役立つ人材(=現代型社会人)の育成」を2年の就学期間で実現するためには、学生の目的意識をいかに早期に喚起できるかが重要となります。 本学では、この課題への取組として、高校3年次から入学後の4月にかけ、湘北短期大学型入学前科目「コミュニケーションリテラシー(入学前12回・入学後3回)」を開講。読・書・話・パソコンのスキルを駆使して仕事をこなす力を"コミュニケーション力"と定義するとともに、社会人に必要とされる力のコアと位置づけ、体験を重視した講座を実施します。 "社会で求められる力を理解することによる学習目標の明確化"が本講座の目的です。なお、コミュニケーションリテラシーの取得単位は、そのまま入学後の単位として認められます。
また、コミュニケーションリテラシーの講義内容は、高校の教員、本学の教職員、企業人からなる連携組織「リベラルアーツ教育研究会」が検討・議論しながら作り上げます。

湘北短期大学型入学前教育の概要

コミュニケーションリテラシーとは

高校3年次の2月から湘北短期大学入学後の4月にかけ全15回の講座を行い、社会人としての基礎を体系的に養います。※平成21年度は連携高校からの入学者が対象です。

  1. 1.卒業単位になる科目を高校在学中から受講できます。
  2. 2.社会で確実に役立つ講義内容
  3. 3.時代のニーズに合った講義内容を実現する高・大・産の連携
  4. 4.学習をサポートするSAとして先輩が参加

リベラルアーツ教育研究の活動とPDCAサイクル

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の繰り返しにより、社会のニーズに合った短大教育を追求します。

リベラルアーツ教育研究会

講義内容(2009年実績)

1回 ガイダンス
2回 メモの取り方
3回 メモの取り方、アイデアの出し方
4回 コミュニケーションの基本~話す技術
5回 コミュニケーションの基本~書く技術
6回 インフォマティックス~図書館の利用とインターネット検索
7回 レポート・報告書としての文書作成
8回 ビジネスにおけるMs-Excelの活用~基本操作と表計算
9回 ビジネスにおけるMs-Excelの活用~グラフ化とデータベース機能
10回 ビジネスにおけるMs-Excelの活用~関数の利用
11回 問題と問題解決の技法
12回 問題解決~発散技法
13回 問題解決~収束技法
14回 グループプレゼンテーション(最終発表1)
15回 グループプレゼンテーション(最終発表2)

採択理由

独立行政法人 日本学術振興会(概要、審査結果)

当該取組は、本事業の趣旨に照らして審査を行った結果、教育の質の向上への大学の対応が非常に優れているとともに、その成果と今後の展開も期待できると高く評価できる。
「社会で本当に役立つ人材の育成」というコンセプトのもと、長年にわたる高大連携の成果を進化・発展させ、独自の入学前教育のスタイルを作り出したことは高く評価できる。とりわけ高校教員を交えたコミュニケーション教育研究会を組織し、コミュニケーションリテラシー講座を積み上げてきたことは、この取組の実効性をうかがわせるものである。今後もリベラルアーツセンターを中心に全学横断的なPDCAサイクルを確立する展望を示しており、組織的かつ着実な成果が期待できるものである。
全体として、当該取組は現代の短期大学および学生の実態に対する明確な問題意識に裏付けられており、今日における教養教育=リベラルアーツ教育の在り方に重要な一石を投じたものとして、他の大学の参考になるものである。

【平成21年度選定】「勇気づけ企業面接会」による仕事への意欲と社会人基礎力の育成
【テーマB】学生支援推進プログラム

プログラム概要

最近10年にわたり96%以上の就職実績を維持している湘北短期大学では、1年次後期の「キャリアガイダンス」にはじまる多彩な就職支援プログラムを用意しています。中でも、「グループワーク」「インターンシップ」「合同企業面接会(学内開催)」など、職業に対する意欲と社会人基礎力(考える力、伝える力、行動する勇気、礼儀正しさ)を養う「体験型プログラム」は特に重視しています。そのコアとなる取組、「勇気づけ企業面接会」は、「働くことにはどんな意味があるのか」「自分のセールスポイントはどこにあるのか」などを学生が自ら発見し、自信をもって就職活動に臨んでもらうために行うものです。湘北の高い就職率を支える重要なプログラムとして、確かな成果をあげています。

勇気づけ企業面接会

キャリアカウンセラーとして活躍する企業人が面接を担当し、面接終了後には「勇気づけアドバイス」をもらえるほか、励ましの手紙が学生一人ひとりに届けられます。専門家からの適切なアドバイスを直接受けられるこのプログラムは、就職活動に向け自分に何が必要かを知る絶好の機会となります。事前から事後までのきめ細やかなサポートにより、着実に実践力を身につけます。

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