教員一覧(2025年度)
保育学科
池田 拓馬
- 准教授

プロフィール (自己紹介)
「上手な絵」と「良い絵」の間には大きな違いがあります。技術的に優れていることと、豊かな表現になっていることはまったく違う状態だと私は考えます。
上手い下手なんて気にしないで、子どもも大人も自由で豊かな表現活動が行える、そんな社会を実現するために教育や研究、様々な造形活動に取り組んでいます。
また、自身の創作活動として映像を用いた空間芸術を制作し、触れることのできないイメージや時間の一端に質感を伴うような視覚表現に試行錯誤しながら取り組んでいます。
主な担当科目
- 表現の指導(造形)
- 造形表現
- 造形表現Ⅱ
ゼミナール研究テーマ
みることの不思議、つくることの楽しさ
絵を描いたり作品を作ったりする前に、人は目を通して様々なものを見ています。その見ることの不思議や作ることの楽しさを、子どもの目線に立って研究と実践を行います。
学生へのメッセージ
「絵を描くことが好きですか?」と質問すると学生のみなさんからはあまり元気な返事が返ってきません。それはどこかで自分の絵に対して自信がないのかもしれません。でも実はその状態こそ絵を描く発達過程として正常な状態なのです。これまで、当たり前に感じてきた上手に描かなければ、作らなければという常識にとらわれず自由でのびのびとした表現を一緒に実践していきましょう。
保有学位および主な教育研究実績(抜粋)
保有学位 | 修士(美術) | |||
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研究分野 | 造形表現、絵画、映像 | ||
著書、学術論文等 | 年月日 | 発行所、発表雑誌、発表学会等 | 概要 | |
「美術館や身近な環境を活用した図画工作授業研究」 -横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校及び八戸市美術館における授業実践の報告- (共著) | 2025年3月3日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第60巻 | 横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校の校内の環境を活用した授業実践、八戸市美術館で開催されていた「ロートレックとベル・エポックの巴里-1900年」展と関連させ美術館内で行われたリトグラフのワークショップ及び鑑賞教育の活動など、筆者らが行った授業実践例を「環境」というキーワードを元に図画工作授業計画への意義を考察する。 本人担当部分:p.43-46,p.50-51(全9項中、6項) 共著者:池田 拓馬、安田 眞理子、p. 43-51, 発行日 2025-03-03 |
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「絵画と映像を融合させた芸術表現の考察」 ー《作者不明のじかん》と《けされる絵/描かれる時間》の試みについてー(単著) |
2025年2月28日 投稿 査読中 |
環境芸術学会 | 本稿は筆者が2015年9月に制作した絵画と映像を融合させたビデオインスタレーション《作者不明のじかん/剥離》と《作者不明のじかん/切断》、また2016年3月に開催された筆者個展《けされる絵/描かれる時間》についての制作実践の報告と考察を行う | |
「学びを可視化する日常の空間装飾」― アート作品や学生の作品を利用した大学内の環境活用― (単著) | 2024年12月25日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第59巻 | 大学内の学生ホールや「H∞L Gallery(ホールギャラリー)」を起点に学内の空間を活用し学生の作品を展示を日常的に行ってきた。その展示が学生にとって安心感や有用感を与えるとともに、来校者へは本学での学びを可視化することにつながった。また様々なワークショップの開催、アートを通じた交流も行なった。2023年度の実践を振り返り意義をまとめた活動報告。 p.27-37, 発行日 2024-12-25 |
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「H∞L Galleryの運営と有効活用についての報告― 学内における学生の作品展示とアーティストを招聘したワークショップの開催について ―」 (単著) | 2024年3月29日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第58巻 | 八戸学院大学短期大学部幼児保育学科棟に設置した「H∞L Gallery(ホールギャラリー)」おける活動報告。学生の作品展示や国内外のアーティストを招いたワークショップなどを毎年開催。作品展示では学生の作品を相互に鑑賞する機会を設け、アーティストによるワークショップにおいては、現代アートの多様な捉え方を体験することを目的としている。そのH∞L Galleryでの2022年度における活動報告をまとめる。 巻58, p.11-18, 発行日 2024-03-29 |
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「空間と行為を切り取るビデオインスタレーション ―《主観的な経験にもとづく独特の質感/解体》 制作の実践と考察―」(単著) | 2024年2月28日 投稿 査読済み |
環境芸術学会 環境芸術34 誌掲載予定 |
筆者が2014年から2016年にかけて制作したビデオインスタレーション、《主観的な経験にもとづく独特の質感/解体》についての制作研究報告。絵画における「風景を切り取る」というプロセスをビデオインスタレーションの手法に置き換えることで現れた、空間や時間の変容やその捉え方について考察した。 | |
「保育者養成課程における幼児との総合表現の実践~表現に関わる教科と相互の連携に視点をあてて~」(共著) | 2023年12月25日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第57巻 | 八戸学院大学短期大学部と系列幼稚園が協働し、2022(令和4)年11月9日に実施した表現発表、星の子シアター『ノアの方舟』において保育者養成校と保育現場の連携、音楽表現・造形表現・身体表現の実践的な学びの内容を振り返りアンケート等の分析を行なった。 本人担当部分:Ⅱ.総合表現の取り組み、1.本学における表現の取り組みの経緯、(3)造形表現(全29項中、3〜4項) 共著者:中嶋栄子、附田勢津子、澤井睦美、池田拓馬、本吉好、橋本知子、坂本利枝子、松坂真奈美 p.11-39, 発行日 2023-12-25 |
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「絵画表現の発達とその指導法について ―こどもの絵にみる世界の画家たち―」(単著) | 2022年3月25日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第54巻 | 子どもの描画表現の発達の過程を追いながら、近現代の絵画史、特に印象派以降の画家たちに見られる表現との関連、人間とはどのように世界を見て感じ絵を描くのかといった子どもと画家たちの表現の類似点とを考察しながら子どもの絵画表現、絵画指導の在り方を論じた。 巻54, p.13-23, 発行日 2022-03-25 |
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「上手な絵はやめて良い絵を描こう ―図画工作、表現における写実に捉われない絵画指導―」(単著) | 2021年3月26日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第52巻 | 写実性に捉われない絵画の評価基準を見出し、幼児や児童への造形表現の指導方法や図画工作の指導の方法および「できたよろこび」を共有する方法を考察する。絵画が成立する構造からその根拠を見出すとともに、横浜国立大学人間教育科学部 附属鎌倉小学校にて実践した図画工作の授業、八戸学院系列の幼稚園にて実践した表現活動とともに論じた。 巻52, p.1-12, 発行日 2021-03-26 |
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「第64回東北造形教育研究大会青森大会公開保育の取り組みについて」(単著) | 2020年3月27日 | 八戸学院大学短期大学部研究紀要 第50巻 | 第64回東北造形教育研究大会青森大会における幼稚園部会において八戸学院幼稚園にて実施された公開保育の実践とそれに至るまでの過程をまとめ報告するとともに保育における遊びから発展する自由な造形とは何か、またその環境設定の方法について考察し提示した。 巻50, p.1-11, 発行日 2020-03-27 |
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学会および 社会での活動 |
環境芸術学会、八戸市博物館改修検討委員 |