湘北SDGs

【授業紹介】「ゼミナールII」生活プロデュース学科2020年度2年生 卒業研究から(1)

テーマ:バーチャルウォーターから見える水問題とSDGs 
執筆者:チーム天然水

1.目的

現在、世界的に見て水不足が問題となっている。そこで、水問題に関連する「バーチャルウォーター」とSDGsの第6の目標「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」に焦点を当て調査し、水問題の現状、課題、解決策をまとめる。

2.方法
学術論文をもとに、情報収集と文献調査。

3.結果・考察
バーチャルウォーターとは、例えば、1つの国が海外から食料や畜産物を輸入したとして、それを仮に自国で生産するとしたら必要となる水量を推定したものである。
問題点は、輸出国の水を利用してしまうため、その国の水問題を悪化させてしまうことだ。本来、バーチャルウォーターは水資源の豊富な国が輸出し、水不足の国が輸入することで均衡がとれるはずだ。
ところが、実際には水資源が不足した国もバーチャルウォーターを輸出しなければ経済が成り立たない状況だ。
日本人は国内だけでなく、間接的に海外の水も使用し生活していることになる。
国内外の水問題に対して、冒頭で述べたSDGsの第6の目標には、2030年までに、集水、海水から真水を作る技術や、水の効率的な利用、排水の処理、リサイクル・再利用技術など、水に関する活動への国際協力を増やし、開発途上国がそれらの対応力をつけることが含まれている。
水資源の消費を抑制するには、このような取り組みと共に生産・加工、流通、消費、廃棄の中で生じる水利用の無駄をなくし、水利用の最も多い農業用水を減少させることが必要だ。
また、我々はこの問題に関し、日本の食が世界と相関している意識を持ち、肉、穀類の食生活ではなく、日本古来の献立と地産地消、食品ロスの削減を進めていくことが問題解決の一歩となる。
世界では水源の枯渇が広がり、生命の危機に関わる課題を抱えると共に、飢餓、貧困問題、紛争等の原因に発展している。水資源はどの地域でも安定して得られるものではないが、人が生きていくためには最も必要な資源である。
日本の食料自給率を高めると共に、海外の水問題解決に力を入れて取り組む必要がある。

(簗瀨)

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