湘北SDGs
【授業紹介】『アフガンに命の水を』を視聴し、水・平和・命の尊さを学ぶ(2025年6月26日)
リベラルアーツ科目『メディア論A』では毎年、ドキュメンタリー作品『アフガンに命の水を』(ペシャワール会作成、日本電波ニュース社制作 56分)を視聴します。 2019年凶弾に倒れた中村哲医師は人生をかけて戦火で荒廃したアフガニスタンの砂漠に水路を作り、大地を潤し農作物が収穫できるよう、人々がその地で「生きていける」「食べられる」ように尽力しました。
学生たちはふだんあまり長いドキュメンタリーに接することはないのですが、中村医師の言葉一つ一つに耳を傾け、水路を工事する地元の村人たちの笑顔に心を打たれ、大地を潤す水の流れに見入って、じっくりと視聴しました。 中村医師の尊い志を通して、学生たちは水の有難さ、命をつなぐには何が必要なのか、そして、平和の尊さを改めて感じていたようでした。
「日本では蛇口をひねれば、お水が飲めます。これは、当たり前のことではないんですね。」「あの村では、汚いお水を飲んで赤ちゃんが亡くなるなんて...」「テロ掃討作戦のある中で、危険と隣り合わせで水路を作っている中村医師たちの姿に感動しました」「畑ができるよう水路を作って、さらに、戦争孤児たちのために読み書きを習える場所を作っている中村医師たちは、つまり"未来を作っている"んですね」etc。
この授業は以前も一度ご紹介しましたが、今年は、ウクライナ戦争は出口が見えず、中東ではガザ攻撃が続き、イランでも戦火が拡大するか、と、世界中が緊張したタイミングで、学生たちの心に強く響いた授業となりました。
(リベラルアーツセンター非常勤講師 鈴木裕美子)